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  • はじめに・・・

【モノノ怪】は元々フジテレビ深夜のアニメ枠ノイタミナ(=由来はアニメーションの英語を逆さから読んだ語)の【怪-ayakashi-あやかし】の一話『化け猫』があまりにも出来が良すぎた=主人公の謎の薬売りがカッコ良すぎた、為に独立(怪-ayakashi-は全4話だが各話毎に製作会社が異なる)してシリーズ化(全12話)したのである。

  • 薬売りとは・・・

正体不明の男。旅姿で薬箱を背負い売り歩いている。が、それは表向きでモノノ怪を斬るのが本当の使命の様である。そのモノノ怪を斬る為の退魔の剣を持ち歩いているが、それを抜くには形(かたち)と真(まこと)と理(ことわり)の3つを剣に示さねばならない。

  • 形・真・理とは・・・

とは突き詰めれば字そのもののモノノ怪の正体の事だが、その原因となる複雑に絡まり合った縁の事でもある。事件を引き起こす人間関係を含めた経過と言えよう。そしてとはその事の本質=本当は何が起こったか?と言う事実。そしてとはその事象を引き起こすに至った人の心の動きと真実=本音である。この三つ巴でもってモノノ怪の跳梁跋扈する事態を、薬売りの男が収束させるのである。

ただの、薬売り ですよ。真と理を お聞かせ 願いたく 候。

モノノ怪は全12話だが、1話完結では無い。全5章と考えてもらえば良い。薬売りの男の正体は物語の最後でもなお判らない。判ったのは、日本各地のモノノ怪を退治するべく薬売りとなり旅をしているが、物語の起こる時代が変わる位長い時を経ても少しも変わらない姿で旅を続けている、と言う事である。時の流れに逆らったり不思議な力を持つのであれば、人では無くモノノ怪に近いだろう。『モノノ怪を斬る』それが彼の使命らしいが、なぜ斬るか?は人に害を及ぼすからだ。哀れなモノノ怪ですら、怒りや悲しみに駆られそのあやかしの力を使う時、手加減も知らず本能のままに人を無差別に殺戮してしまうのだ。だから、モノノ怪は人とは共存出来ない存在である。と、薬売りの男はその形と真と理の元々の非が人間側にあったとしても、斬るのだ。モノノ怪を。この姿勢は全編を通して変わらない。彼は人間を助ける為にモノノ怪を斬るのだ。

座敷童子

海坊主

のっぺら坊

化け猫(新)

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