自殺したとされる、女新聞記者市川節子(いちかわせつこ)、が利用したモノノ怪、化け猫。 |
地下鉄開通に招待乗車に来た、市長を始めとする7人が先頭車両に閉じ込められてしまった。その閉じ込められた人々は女新聞記者の死の真相に関わっていた人達だった。真相をパズルを完成させる様に、各人の証言をピースにして当てはめ真実、何が起こったかを導き出した。 |
皆、事件に対して誠実な対応をしなかった為に後ろめたさを感じている。運転手はそのキャリアを傷つけたく無い気持ちから接触事故を無視した。女給は目立ちたい為に調子の良い偽証を。主婦(未亡人)は不倫を知られたく無くて故意に争う声を聞いた証言をしなかった。牛乳配達少年は見たものを深く考えなかった。刑事は現場の状況だけみて自殺と決めつけた。上司の記者は権力とつるみ女記者への嫉妬もあって彼女を排除し自殺の偽記事を書いた。 |
それぞれ、運転手は足、女給は口、配達少年は目、未亡人は耳を、刑事は腕を、と言う様に、その罪の部分を痒みと痛みで罰した。が、実行犯である所の市長と上司の記者だけはその死をもって償わされたのである。 |
化け猫。になるのかも知れないが、これは無念の思いが猫に乗り移って復讐したのだろう。人間の怨念が猫の魔性の力を借りたモノノ怪=化け猫って事であろう。 |
新聞社の女性記者が轢死した。刑事の関係者への聞き込みや状況証拠などから、自殺と断定された。 |
目撃者達は最初から自殺と断定されていたのを聞いた為に、自分の実際に見聞きしたものではなく、自分の都合の悪い部分や面倒に巻き込まれる恐れのある事実部分を端折ったり、隠蔽したりして自殺という結果に迎合する様な証言を、意識的あるいは無意識的にしてしまっていた。 |
女性記者の死の原因は、地下鉄開通による市長の汚職の摘発によるものであった。信頼していた上司に記事を揉み消されそうになり、抵抗したら線路の上に落とされ、彼女は轢死したのである。 |