どろろ 映画 あらすじ  文字にてうPします。完璧ネタバレバレになります。懇切丁寧?の注釈付きでどうぞお楽しみ下さい。
《序章》
賢帝歴3048年の事。東の国ではもう何十年も戦が続き、その戦いで敗れた醍醐景光は嵐の中、矢が刺さったままの傷付いた体で地獄堂を訪れた。住職の制止 も振り切り、封印されでもしていたかの様な御堂の周りをぐるりと縛り上げた鎖の呪縛を断ち切り、48の魔神像が鎮座する堂内へと押し入る。住職に刀を突き つけ考え事をしたいと無理矢理堂内に宿泊する景光。諦め顔で住職が去ると彼は、 48の魔神像を前に語り出す。「父も兄も弟も戦で死んだ。このままでは室戸は(注釈:醍醐一族が仕えていた君主が室戸と言うのである)隣国金山に滅ぼされ 醍醐一族は滅亡してしまう。室戸を討ち(注:景光は下克上を企んでいる)金山をも討つ。俺に天下を取る力をくれればその見返りに何でもやろう」と言う。す ると「身体、子供の身体。」と言う声がした。景光は妻が身重である事に思い当たり「我が子の身体48カ所を貴様等で分けろ」と承諾し、「契約の証が欲し い」と言った。すると、地獄堂を貫く雷によって景光の額に刻印がなされた。契約の証である。異変を察した住職が、地獄堂でまさに刻印を身に刻まれている最 中の景光の姿を見、魔物と契った事を知る。「後悔なさりますぞ」と諌める住職を、景光は一刀両断する。「後悔などせぬ」ときっばり言い放つ、落雷により? 燃え上がる地獄堂・・・
二十年後、枯れ草生い茂る野を粗い布地で作られた長衣の頭巾を目深 に被った男が行く。足下には髑髏が、どうやらここは20年前の合戦の跡地の様である。男はその先の砦の中にある街に足を向けた。歓楽と商業目的で掘建て小 屋の様な屋台が所狭しと立ち並び露天の料理が雑多な臭いを立ち込め、子供の売買も行われているのか、牛車に曵かれた檻には年端も行かない少女達が詰め込ま れ運ばれて行く。その街の片隅に筵を身体に引き寄せ息を潜める者が居た。顔もどこもかしこも薄汚れてはいるが、女の様である。先程の男だが、どうやら舞台 の上でビキニ風の布地に腰蓑を付け、という素肌を露出した衣装で踊る女達のいる酒場(注*イメージ的には洞窟を利用した劇場風な造りで薄暗い)に潜り込ん だ様である。太鼓と三味の音と男達の喧噪。と、その男の元へ手相見の男が近づく。それまで散々荒くれ共に邪険にされた手相見は、相手が若く何も言わないの に安心したのか、勝手に隣に座り執拗に絡んで来る。無理矢理男の手を取ると、勝手に鑑定を始めた。が、手相見はそれを一目見るなり「なんじゃ、こら…」と 呟く。
その頃、筵を纏っていた女はチンピラ達から財布を掏摸取り逃げ出した。すぐに気付き後を追い掛けるチンピラ達。
手相見は若い男を見つめて言う。「おめえ、とっくに死んでんじゃねえのか?」その時、舞台の上に新たな踊り子が現れた。顔には面を付けている。その登場に 歓声を上げ一際盛り上がる男達。(注*足が素晴らしく美しい女で、素顔は誰も知らないが、男達は彼女に一夜の相手をしてもらうのが夢なのだそうだ=カルメ ンかよ。ただし、彼女の相手に選ばれた男は皆その後行方をくらましているらしい…)それを見て、若い男は立ち上がりまっすぐに舞台の女の元へ向かって歩き 出した。だが同じくその行動を不審に思い制止しようと荒くれの1人が「おい!どこへ行く」と声を掛け若い男の肩に手を掛ける。と、荒くれは跳ね飛ばされ、 はずみで酒宴のテーブルがひっくり返った。自分達の宴を邪魔された男達は元凶である若い男に襲いかかるが、敢え無く皆殴り倒された。それを見た酒場の用心 棒らしき男が刀を鞘から引き抜き、若い男に斬り掛かる。左腕で受け止める若い男。音楽と踊りが止む。しかし、用心棒が自分の刀を引いて腕を切り落とそうと すると、若い男の腕は刀に刺さったまま"ずるり"と抜けた。すると、肘から先に刀身が現れた。それに驚く男を踏み台にして、若い男は舞台へと飛び上がる。 長衣を脱ぎ捨てつつ、主役の踊り子へと幹竹割りに斬り掛かった。次の刹那、男の腕の刀が煌めき、音を発する。踊り子の面はかち割られて落ち、醜い化け物の 素顔が現われた。それを見た他の踊り子が絶叫する。事の成りゆきに驚き逃げ惑う人々を尻目に、若い男は右手を銜え、左腕と同じ様にするりとまるで剥く様に 外した。やはり中からは刀が現れ、そのまま化け物女に斬り掛かった。しかし、化け物は跳躍し攻撃を避ける様に舞台から飛び降り、本性を現した。その姿は巨 大な蜘蛛の様でもあり、蠍の様でもある。幾本かの長い足と、大きな二つのハサミの様な手を有していた。それが酒場内の岩肌の壁を縦横無尽に這い回り、男の 隙を狙って攻撃して来る。男もひらりと宙を飛び刀で斬り付け、そして縦に横にくるくると独楽の様に見事に旋回しながら攻撃を避け戦う。が、猛攻を躱し体制 を立て直そうとテーブルの陰に身を潜めた所を、化け物の延びる足によってテーブルごと串刺しにされ、喉を貫かれてしまった。化け物はそれに己の勝利を確信 したのか攻撃の手を止めた。だが、男は立ち上がり、その傷も見る見る塞がって行った。
その時を同じくし、あの筵女が追っ手から逃げ惑い、酒場から逃げ出す人々に混じり反対の方向、つまり酒場の中へと逃げ込んだ。そして盗んだ財布の中身を確 認し、にんまりと笑う。人心地付いたのか、落ち着いて辺りの様子を伺う余裕の出た女は、ふと地面にうごめく腕を見つけ近付いて行く。すると目の前に化け物 が落ちて来た。いや化け物とそれに乗った男が落ちて来た。その男は化け物の首を刎ねるとすぐさま飛び退く。戦いの衝撃に弾かれた腕が、男の刀をすっぽりと 納める様に元の場所に戻ると同時に、化け物の身体は爆発し血飛沫が飛び散り、驚き立ち尽くす女へとまともに浴びせかかった。不思議な事にその血はすぐに蒸 発し跡形も無くなった。じりじりと出口へと向かう女を、追い掛けて来たチンピラが見付け、捕まえ羽交い絞めにした。そんな様子にお構い無しに、若い男はも う一本の腕も刀の鞘の如く納め、肘に強く押し付けると、肘から上の部分と違和感無く繋がり腕となった。先程の喉の傷が塞ぐのと同じである。それを見たチン ピラは、女を捕らえる手を緩め「お前、赤錆山の・・・」と思わず呟く。若い男はゆらりゆらりと数歩、歩き倒れた。右足が抜けている。突然のたうち苦しみ出 した男、その欠落した場所に見る間に代わりの足が生えて来た。すると抜け落ちた、今まで右足であったモノは灰の様に崩れ去った。チンピラと女は恐怖し我先 に逃げ出そうとしたが、足が震えて動かないのかすったもんだした挙げ句、チンピラは女の陰に隠れ、女は短刀を若い男に向け威嚇した。「なっ、何なんだ よぉ、お前」と怯え声で言うチンピラに対し、若い男は「何に見える?」と反対に聞いた。片目をえぐり出し手のひらに乗せたまま、その顔で「お前には、俺 は、何に見える?」と再び聞いた。チンピラは恐怖の糸が切れ絶叫し、その声で我に返ったのか女とチンピラは脱兎の如く逃げ出した。女はあの男と関係してい るらしい赤錆山の事をチンピラから聞き出した。赤錆山の(鉄)鉱山に人を喰らう化け物が住み着いて、その鉱山に一人で行った人足が無傷で戻ったが、その人 足自体が化け物の様だった、と言う。聞くだけ聞き出すと女はチンピラに金的蹴りを喰らわせ逃げた。若い男が酒場から出て街中を歩いていると、不意に琵琶の 音が響いた。「百鬼丸じゃな?」と琵琶法師が語りかける。「もう少しこれは貸しておいてもらう」と腕をかざす男。どうやら百鬼丸とは、あの左手に差し込ま れた刀の名の様である。「それはお前の物だ。好きに使うが良い。それがお前の生き甲斐なら」と言うと、男は鋭い目で琵琶法師を睨み、「あんたに何が判る」 と言い捨てて去る。その様子を遠目で見ていた筵女は、男の事を探り出そうと琵琶法師に近づき話し掛ける。琵琶法師は問わず語りを始める。あの男に会うのは 2度目だ、と。そしてあの男の身の上話を始める・・・昔、ある人里離れた所で自分の技術の向上に努める呪い医師(注*禁断の呪われた忌むべき術を持つ医師 =医者、の意味)がいた。その医師が言うには…。

いつもの様に薬草を摘みに川岸に出掛けた。すると盥が流されて来るのに気がついた。盥を拾い上げ、中の白い布に包まれたモノを確認しよ うと開いて行くと、それは目も鼻も唇も耳も髪の毛も手足すらない赤ん坊の様なモノだった。医師は何故かそれが泣いている様に感じ、乳を欲しがっている気が して連れ帰り、匙で重湯を飲ませた。医師は観察記録を付ける。『人間の赤ん坊らしい。だとしたらこれ程哀れな人間がいるだろうか?』そして医師は心に決め る。赤ん坊にちゃんとした手足、身体を造ってやろう、と。なぜならその呪い医師は戦で手足を失った民に、代わりの生きた手足を付けるという技術を極めよう としていた。そういう技術を持っていた医師だから、赤ん坊の為に戦で滅びた村から死んだ子供達の骸を集めて来て、それを煮ながら調合した薬草を混ぜ合わせ た。そうして更に煮込んで亡骸から命の元の水を抽出し集め、エレキテル=電気を通し心臓などの臓器や手足を造り(注*その臓器や部位の破片を木箱に入れて 水の中に入れ培養して造った様に見える)赤子に縫い付けていった。手術の後、包帯だらけの身体のまま赤ん坊は水の中に入れられた。不思議な事に医師と赤ん 坊は気持ちが通じ合ったのか、赤ん坊のその時の思いが医師にはすぐに判った。赤ん坊が手術の痛みに耐えているのも、花を美しいと思う気持ちも医師には判っ たのだ。だが、琵琶法師が何かに導かれる様に医師の家に辿り着いた時に目にしたモノは、その水槽の赤ん坊の周りを「身体をくれ、身体をくれ、」と言いなが らまとわりつく物の怪達の姿だった。琵琶法師が琵琶を一鳴らしすると魔物共は散らす様に去って行った。その音に来客者の存在に気付いた医師。医師は琵琶法 師を招き入れ語り出す。赤ん坊の身体を仕上げた途端に魔物が現れ、その数は日に日に増えて行く。なぜ奴等が狙うのは自分ではなく、赤ん坊なのか?と。琵琶 法師は琵琶を取り出し、鶴首を持つと一気に腹板から引き抜いた。すると鶴首の先には刀が仕込まれていた。琵琶法師も語る。これはある村で魔物に妻子を殺さ れた鍛冶屋が、仇を討つ為に自分の魂魄の全てを打ち込んで作った刀であり、この刀の行き着く先を探して旅をしているのだと言い、その落ち着く先がどうやら ここの様である、と。その後、医師は赤ん坊が十分な大きさに育つと(注*推定5歳前後)水から出し、両腕の肘から先に刀を仕込んだ。そして右腕の肘から先 の腕の部分を付けて鞘にした。左手は大きくなってから付けてやる(注*恐らく抜き身の百鬼丸が子供に物の怪がまとわり付くのを防ぐのだろう)と言い、「お 前の身体はお前自身と戦で死んだ子供達の物だ。だから、死んだ子供の分まで強く生きろ」と語りかけるのだった。喋る時口を動かす事、腕の仕込み刀で戦う 術、などを医師は子供に教えた。時は流れ子供が青年と呼べるまで成長した頃、医師は病に倒れる。自分と同じ様に術を使って長生きして欲しいと青年が言うの に対し医師は「儂が死んだらこの家ごと燃やせ。もしこの術が醍醐景光の様な男の手に堕ちたら」とその手を握る。すると、青年の見えない目に合戦と死屍累々 する模様が映し出された。(注* 医師の記憶の20年前の戦の様子がそのまま映像となり伝わったと思われる)「権力者が死なぬ身体になり、本来助けたかった者達が巻き込まれて死んで行くな ら、世の中が修羅の地獄になる」と言い、最期の力で青年に最後の左腕を付けると、左腕の刀百鬼丸と共に行けと言った。そして自分は本当の父ではないと告げ ると事切れたのだった。青年は泣く泣く家に火を放ち、全ての医師の技術の痕跡を灰にした後旅立とうとした。その時、声がした。「お前の身体を奪ったのは 48の魔物共。魔物共はお前の身体を使って悪さをしている。もし、元の姿を取り戻したければ、その左腕の刀で魔物を斬れば身体は元に戻るだろう」と。魔物 共に身体を奪われた訳を尋ねる青年。それもいずれ判る事だ、と言う声。

そして琵琶法師が再び男と会ったのは、男が3匹目の妖怪を倒した後だった。その時の様子は心を無くした様な姿だった。(注*他のページ で詳細は書いてあるが、青年は医師とずっと二人暮しで隔離された場所に育った為、所謂箱入りの世間知らずであった。その身体故の酷い偏見や差別を経験した 為に心が荒んでしまったと思われる)女は男が魔物を打ち倒して足を取り戻したのを思い出し、もし左腕を盗んだ魔物を倒したならば・・・などと琵琶法師と話 していると財布を盗まれた別のチンピラが現れた。女は財布を投げ返したが、チンピラが受け取ると財布の中に撒菱の様なものが仕込まれており、受け取った手 に穴が幾つも開いた。痛みに絶叫する男を筵女は蹴り殺さんばかりの勢いで蹴り続け半殺しにした。(注*映画の描写のこれだけだとこの女はただの酷い阿婆擦 れの様だが、設定ではこのチンピラ達は弱いものを食い物にする鬼畜らしい。この暴力は制裁の意味合いが強い)そして法師にあの男の左腕の刀で人を斬ったら どうなるか?を聞くのだったが、流石に法師も判らず女は直接男に聞く事にした。

山道で男は後を追う筵女に気付く。気付かれた女は小鼓を叩きながら出て来た。「あなたのお名前何てぇの♪」(注*これはトニー谷のギャ グです。若い人は知らないだろう)としつこく歌うのに無反応な男。見事に外して白けた冷たい空気が流れ気まずくなる女。「女か」と呟く男に、「おらぁ男 だ。胸毛生えてンだろう」と胸元を広げて見せて言う女。そして名前を教えろとしつこく迫るが、自分から名乗れと正論を言われ逆切れし、「盗人には決まった 名前は無え!」と開き直る。男も決まった名前は持っておらず『流れ者・百鬼丸・どろろ』と呼ばれていると言う。「どろろ?」と反応する女。
泥棒と語呂が良いと思った女は名前を盗って「俺はどろろ、おめぇは百鬼丸な」と勝手に名付ける。そして「そのおかしな刀で人を斬ったら同じ様にぶっ飛ぶの か?」と聞くどろろ。すると百鬼丸はどろろの喉元を掴み「試してみるか?」と瞬時に刀を抜きどろろに突き付ける。そして「付いて来るな」と凄むのだった が、怯まないどろろ。この世の中は力だ。その刀がありゃ天下も取れるかも知れない。妖怪倒して左手取り戻して刀が取れたら盗んでやらぁ、と宣言するのだっ た。



どろろページに戻る
その2へ