週刊少年マガジン連載を読んでいたのだが、写楽と和登さんのかなりエロエロなシーンが満載していた。抑圧された少年はエロが見たいのだよ。よって、その欲望を叶えるべく、三つ目がとおるは結構ヤバい感じだった。勿論、コミックス収録時にはカットカットされてましたが。しかし、それ=エロ、以前の問題で手塚先生は物語の内容をばっさりカット&ツギハギとか、描き足しを物凄く入れちゃうので最初に持っていたKC(講談社コミックス)の内容と別出版の収録版はかなーり違う。今、手持ちなのはKC1〜3巻まで、と同じく講談社漫画文庫の1〜8+秘蔵短編集。収録内容を見てみよう。
講談社漫画文庫 1巻 【・三つ目登場・第三の目の怪・魔法産院・酒船石奇談・寿命院邸の地下牢・三角錐コネクション・めおと岩がくっついた・キャンプに蛇がやってきた・王者の剣・円盤騒ぎ・オハグロ沼の怪物・貝塚の怪・文福脱走】 2巻【〜三つ目族の謎〜・第1章 重すぎる小包・第2章 天人鳥・第3章 余呉明神の秘密・第4章 湖底の財宝・第5章 破壊への遺産・ようこそ墓あらし・カンニング・暗黒街のプリンス・神々の食料・ガイコツショー・タワーリングミラクル】
3巻【〜グリーブの秘密〜・第1章 先生も狂った!・第2章 悪魔のような女・第3章 死の谷・第4章 ナバホポイント・第5章 満月の奇蹟・わんわん物語・魔術師・復活の谷・ナゾの浮遊物】 4巻【〜怪植物ボルボック〜・第1章 棒が出たァ! ・第2章 閉じ込められて・第3章 またもや行方不明・第4章 秘境へのアプローチ・第5章 植物を支配する植物・第6章 酔っぱらった写楽・第7章 ボルボックの言い分・第8章 塩水の雨が降る】
5巻【〜イースター島航海(前編)〜・第1章 小鬼が夜にやってきた・第2章 幽霊船・第3章 第一の航海・第4章 第二の航海・第5章 第三の航海・第6章 ポキの島・第7章 調合台】 6巻【〜イースター島航海〜後編・第8章 モアイは謎をひめて・第9章 ポゴ死なないで・ヒバゴン現わる!・〜古代王子ゴダル〜・第1章 ホアカバリキルマ・第2章 竜安寺にて・第3章 ゴモラ始動す・第4章 ハプニング・第5章 地下水道・第6章 三十六計
7巻【〜地下の都〜・第1章 ただひとりの友・第2章 写楽の宝箱・第3章 土器をもとめて・第4章 地下の都・第5章 盗掘の輩・第6章 流れさった歴史のおわり・親子車・石の玉・浦島太郎の遺産・イカヅチ山が泣いている・スマッシュでさよなら】 8巻【〜怪鳥モア〜・第1章 妖怪鳥・第2章 モアのふるさと・第3章 メキシコシティを行く・第4章 和登さんだ!!・第5章 逃避行・第6章 月夜にとぶ影・第7章 乱戦・第8章 ティオティワカンの決闘】
秘蔵短編集【・文福登場・七蛇寺の七ふしぎ・カオスの壷・給食・猪鹿中学・長耳族・舌をだすな!・メダルの謎・スキャンダル】 KC(講談社コミックス)1巻 第1話-三つ目登場・第2話-第三の目の怪・第3話-魔法産院・第4話-酒船石奇談・第5話-寿命院邸の地下牢・第6話-三角錐コネクション・短編-おけさのひょう六
2巻 〜三つ目族の謎〜 第1章-重すぎる小包・第2章-天人鳥・第3章-余呉明神の秘密・第4章-湖底の財宝・第5章-破壊への遺産 3巻 第1章-先生も狂った! ・第2章-悪魔のような女・第3章-死の谷・第4章-ナバホ=ポイント・第5章-満月の奇蹟
読んでて相違のある部分は、やはり言葉狩りがあるなと言う事。ノータリン=脳足りん、とかパー=クルクルパーなどは削除もしくはバカに変換。第2巻の三つ目族の謎編に出て来る公卿くんの病名が、放射能症から白血病に変わってるのが何とも…。しかし、恐るべき改変は第3巻のグリーブの秘密編である。雑誌掲載のエロ部分を抜かしても、これは単行本1冊にまとめるために長い部分をちょん切ってるのである。マウンドが崩れた後、雑誌掲載では生き残りがいてCIAに惨殺される描写があるが、カットされている=人権問題、特にネイティプ・アメリカンに関する非常にデリケートな部分。まあ、これは仕方ないにしてもCIAの絡む部分が全カットされているので、崩壊後にヘリで連れ去られて後の物語も無くなっている。グリーブの謎を解くという部分だけ見るとその存在を抜かしても物語は成立するので、無くても良いのかも知れない。と言うか、例のデリケートな部分と対になってないと意味が無い(白人と先住民との対立と搾取問題、がそもそもの問題の発端だと言う事を考えればである)と思うんで、全カットの方が意味ありげに出て来られるよりは混乱しないと思う。イースター島航海前編の猪鹿中学に雲名警部達が捜査に来た時に、物陰から様子を伺う学生の描写が長年謎だったのだが、それが未収録作品だった猪鹿中学・長耳族の話を読まないと判らない事になっていたのと同じである。


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