"花男"(はなおとこ)

主役:茂雄第一巻扉絵。懐かしい〜
ナンカ昔の自分を見ている様だ…


あらすじ…
"ハードボイルドな現代の小学3年生の少年『茂雄(しげお)』"は夏休みに母の命令で離れて暮らす父の元へと送り出される。この父というのが"巨人軍入団"を夢見る30男、その名も"花男(はなお)"その人であった。価値観の違う二人は、最初の内こそぶつかりあっていたものの次第に……

作者は映画にもなったピンポン(窪塚君主演)の松本大洋だ!
"海辺の郷愁を誘う町並みなど、これは一昔前の道具仕立てで、内容と相まってほろりとさせられる物語です。昭和の姿を知る人も、知らない人も、なぜか懐かしくほのぼのした気持ちになるのではないでしょうか。
私はこう読んだ!!
夢に生きる事。
叶えられない夢でもしつこく追い続ければひょっとして叶うのかも知れない。と言うか、諦めたら終わりだし、諦めてしまえるならそんな楽な事ないのかも知れないね。って思った。
思い続けるって大変な事なのです。エネルギーいります。でも、この主人公は自分でも言ってますが、おつむはあまり良く無いみたいです。だから?なんでしょう。夢を諦めずに一定のテンション保ちつつギリギリと自分を追い詰める事無く、ただ、なりたいから。ただ、好きだから。"だから諦めない"と、純粋です。余裕すらかましている様に見えます。
黙々と夢を求めて生きるのは、根性物語です。なので、この物語はやはりスポ根ものです。
人生って結局は自分が満足する為に生きてるのだと私は思うのですよ。だとしたら、人生って自分(の心)との戦い。と、言い換えられるでしょう。
自分を高みまで追い詰めて爆発させるも良し。黙々と淡々と邁進するも良し。それが、その個々での心の満足のさせ方の差こそが、人の生き方に差を生じさせるモノなのでしょうから。
 


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