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夫・醍醐景光に捨てた我が子が戻って来た、と告げる母・ゆり。捨てた子に付けた名前を弟に付けたのは愚かだったと言う。「名を呼ぶたびにそれが捨てた兄に対しての呼び掛けか、目の前にいる弟に言っているのか判らなくなる」と言い、やはり子供を川になど流すべきでは無かったと言う。それに対して景光は「そうだな、殺しておくべきだった」と言う。そして「奴が五体満足で戻るはずが無い」と言い切る。2人の会話を部屋の外から全て立ち聞きしていた多宝丸は、家来達を城下へと百鬼丸探索(注*自分の地位を守る為だ!)へと向かわせた。その様子を買い出しに来ていたどろろが見る。そして川の中州にいる百鬼丸の元に戻って来て「この辺りも気が抜けない感じだぜ」と告げる。だが、百鬼丸の様子がおかしいのに気付く。何があったのか尋ねると百鬼丸は、「お前とはもう一緒にいられない。俺の親父はお前の仇醍醐景光だ、」と告白する。半信半疑のどろろに、頭の中に自分の見た映像を送り込むからと手を伸ばす百鬼丸。ためらいつつ百鬼丸の手を取るどろろ。百鬼丸の言葉を信じざるを得ない映像を見せられ、どろろは手を振り払う。「俺を殺したければ殺せ」と百鬼丸は言う。そして「やらないなら俺は行く。二度と会う事も無い」と背を向けて去る。どろろは走り寄り短刀で百鬼丸を刺す。「心臓はまだ取り戻してないんだ」とどろろに向き直る。(注*映画小説では一切手出ししてない。ここではやっちまったな〜)その時、琵琶の音が鳴り響く。琵琶法師の登場である。「時が来てしまったか」と呟き語り出す。 焼け落ちたばかりらしい地獄堂に立ちすくむ法師。すると声がした。「久しぶりじゃな」と。それは住職の声で、法師にあの夜の地獄堂での醍醐景光とのいきさつを話して聞かせ、捨てられようとしている哀れな赤ん坊=百鬼丸の事を心配するのだった。 |
| どろろは百鬼丸に「醍醐景光が憎いか?」と聞いた。「当然だ、48ヶ所切り落としてやりたい位だ!
」と答えた。それでも、実の親を殺せるはずが無いからと、だからてめぇとはお別れだと、どろろはそう言って去って行った。 母ゆりはゆりで独自に行動し、自分の子飼の忍びの者2人に百鬼丸の探索を命じる。 時刻はもう夜となっていた。あれからどろろは何故か琵琶法師と共に中州にいる。「憎しみも恨みも積もるばかりだ」と法師が言う。どろろは百鬼丸に罪は無いのは判っているが、自分が敵討ちを止めたら父と母の無念はどうなると悩む。 同じく先程の中州に残っていた百鬼丸の元に野犬の姿をした2匹の魔物が襲いかかる。取り戻したばかりの右腕に噛み付く。痛みに顔をしかめる百鬼丸。だが、攻撃はそれだけでは無かった。百鬼丸の秘めてきた思い、身体を取り戻したら、いくら自分を捨てた親でも褒めて自分を抱きしめてくれるのではないか、と願う心の拠り所が無惨に砕け散ったのを暴き、嘲笑うのだった。そして諭す様に、見果てぬ夢でしかない願いが無くなった今、身体を取り戻しても何にもならない。ならば何の為に戦うのか?その左手の刀で生みの親を殺すのか?自分の喉に突き立てるか?と百鬼丸の心を傷つけている間に、もう一匹が百鬼丸の背後に回り込んだ。自分を刺せば楽に死ねる、苦しむ事も無く、と誘惑する様に言うが百鬼丸は魔物達を一刀両断に斬り捨てる。その後百鬼丸は溜まらず苦しみを吐き出す「誰か俺を殺してくれ」・・・そして百鬼丸は両目を取り戻す。暗闇の中、百鬼丸は自分の肉眼でどろろの姿を見た。しかし確かめる様に名を呼ぶ「どろろ?」するとどろろは短刀を川の中に放り出し、「敵討ちは諦める、だからお前もちゃんと生きやがれ」と言った。 母ゆりは城の外へと出掛けようとして多宝丸に見咎められる。ゆりの配下の忍びの者達も多宝丸に斬られ、ゆりは部屋に軟禁されてしまう。 景光は魔神との契約から二十年も経つのにまだ天下統一出来ない事実に苛立ち始める。そんな景光の元に魔物が現れそれは百鬼丸のせいだと言い、百鬼丸を殺せと唆す。そこへ景光配下の忍びが現れ、多宝丸と奥方様が、と2人が百鬼丸の元に向かった事を知らせた。そして任せて欲しいと言い終わらぬうちに景光はその配下の者を斬り捨てる。因果の決着は俺がつける、と自らも百鬼丸の元へ赴く。 一方、息子多宝丸は馬車でばんもんを目指していた。 琵琶法師と百鬼丸、どろろはばんもんにいた。陽の下で初めて見る世界が広い事を知る。海はもっと広い、「見た事無いけどよ」とどろろが言う。そして百鬼丸の好きな、花を見つけて見せた。ふたりしゃがみこんで花を見る。「奇麗に見えるもんだな。こんな碌でも無い目玉でも」と自嘲気味に言う百鬼丸。そこへ大砲の弾が飛んで来る。多宝丸の馬車に積み込まれたものだ。「逃げろ」とどろろに言う百鬼丸。嫌がり一緒に戦おうとするどろろを琵琶法師に任せ(法師が羽交い締め)立ち向かう。「兄であろうが斬る。多宝丸は1人で良い」と骨肉の争いが始まる。「無駄な争いは止めろ」と百鬼丸は止めるが聞く耳持たない多宝丸。猛然と百鬼丸に斬り掛かる。部下3人と4人掛かりで襲いかかるが部下2人が槍で相討ちした後、百鬼丸が残りの1人と刃を交わした時に刀が折れそれが多宝丸の喉笛に突き刺さった。そこへ馬を駆り到着した母はその様を見ると、多宝丸の名を何度も呼びながら迷わず弟の元へ駆けつけた。そして短刀を百鬼丸に向けて構えるのだったが、醍醐景光がやって来たのを見て「最後に残されたこの子だけは、私が守る」と百鬼丸の前に盾となり立ちふさがる。その妻を切り殺す景光。「なぜ、母を殺した」と怒りに駆られ、景光に向かう百鬼丸をどろろは慌てて「こんな奴の為に親殺しになるな、てめえまで地獄に堕ちる必要はねえ」と止めるが気絶させられる。腕の刀も抜き立ち向かう百鬼丸。そして景光に深手を負わせるが手を止める。それに対して景光は「お前を魔物に売った事は露程も後悔していない」と言い,「戦では迷うのは命取りだ。俺を斬りたければ斬れ」と百鬼丸に襲いかかるが、やはり景光をねじ伏せたものの止めを刺せない。そして倒れるどろろを見て「あいつが憎しみを捨てるなら俺も捨てる」と言う。そして「多宝丸はあんたを信じていたんだ。あいつの死を無駄にするな」と去ろうとする。すると多宝丸の口から「景光」と呼ぶ声がした。「そしてこの息子を生き返らせてやっても良い、その代わりお前の身体をよこせ」と言う。気色ばみ「この国を盗る気か」と言う景光だったが「ゆくゆくはお前の息子に国を継がせるぞ」と甘言を弄した。急に上空に現れて輪を描く鳥達と不穏な空気を感じつつ、百鬼丸は景光を止めようと近づくが、斬り付けられる。額を斬られながらも百鬼丸は「俺の命はあんたにやる」とまで言い「だから一国の頭に魔物を置くのはよせ」と止めようとする。しかし、魔物は多宝丸の身体を操り「父上。父上俺だよ。多宝丸だよ」(余談*この言い方は振り込め詐欺みたいだw)と呼びかける。それは魔物だと百鬼丸が引き止めようとするが、景光は生前のままの姿の多宝丸の元へと吸い寄せられるようにフラフラと近寄って行く。その姿に思わず景光に「父さん」と呼びかける百鬼丸。動きが止まる景光。何事か決心した後「身体を、儂の身体を」と言う。すると天空で鳥に姿を変え様子を伺っていた魔物が降りて来た。「承知した」と言いながら本性を現した小鬼のような魔物は、景光を頭から喰い破り身体の中に潜り込む。と同時に多宝丸は倒れ刀傷が塞ぎ生き返る。景光は魔物に乗っ取られた。それを生き返った多宝丸も呆気に取られながら見る。魔物の景光は百鬼丸に「首を洗って待っていろ」と醍醐の城に帰ろうと馬に乗る。が、景光の最期に残った意識が己の身に刃を突き立てた。そして「斬れ、俺諸共魔物を斬れ、百鬼丸」と言う。魔物も最期の力を振り絞り百鬼丸に襲いかかる。一閃の後、百鬼丸の額にはもう一つの傷がつけられ、それは景光のあの契約の証そっくりになった。だが刀百鬼丸も景光の血に濡れていた。景光の意識だけが残る。駆け寄り抱き起こす多宝丸に「お前にこの国を」と言い、百鬼丸に「恐ろしゅう育ったな」と言った。どろろは(注*景光が乗っ取られる辺りから目覚めていた)「ふざけんな、こいつ=百鬼丸、に謝れ。死ぬ前に一言謝ってから死にやがれ」と怒鳴る。だが景光はどろろの名を聞き「そやつを頼む」と言い「百鬼丸」と名を呼び、皆から離れて行ったところで爆死した。百鬼丸には心臓が戻った。しかし「胸の痛みが引いて行かねえ」と百鬼丸は呟く。 |
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「父に従い母を守り和を乱す者は斬る、そう思い詰めていたのに、残ったのはお前と俺2人だけだ」と言う多宝丸。百鬼丸と多宝丸は景光の部屋にいた。そして「あんたに城を継いでもらいたい」と多宝丸は言う。それに対し「まだ半分残っている。魔物を全部片付けないと因果の片が付かない、それに俺はもっと世の中の悲しみや喜びを知らなきゃならない」と百鬼丸は言う。「ならば待つ、真の一国の主たる兄の帰りを心待ちに」と言う多宝丸。 ミスチルのフェイクと共にキャスト・スタッフロールで終わり。 |
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